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桃鉄グルメぐり vol.2

長崎の「びわゼリー屋」は実在した! 桃鉄グルメぐり~長崎編~

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この連載は... 僕にとって「旅への渇望」とは何か。思えば、その原点は「桃鉄」こと桃太郎電鉄。はじめての旅行先でとっかかりになるのはいつも桃鉄で得た知識だった。桃鉄の物件をめぐる、グルメだけじゃない「グルメぐり」。まずは九州をぐるりと一周する旅に出た。

桃鉄長崎

 

ボンビ~!長崎駅に一番乗りした直後に「うんちカード」で閉じ込められる「あきひと社長」です。

 

桃鉄長崎

 

長崎駅はおいしい物件ばかり。目的地に一番乗りして援助金をもらっても、ぜんぶ使い果たしてしまうほどだ。ただし、長崎のまわりは一方通行の赤マス地獄。赤マスにハマればお金をとられてしまうわけだが、持ち金が足りずに即借金。買ったばかりの長崎の物件をぜんぶ売り飛ばしたあげく「わが社には売るものがありませんぞ!」と言われるのがお約束。

 

長崎といえば、何と言っても「びわゼリー屋」。

 

桃鉄シリーズではおなじみの「食品日本一」というイベントで臨時収入が手に入りまくる、まさにおいしい物件なのだ。短期決戦の場合、この物件を手にするか否かで勝敗が分かれるといっても過言ではない。だから無理して買ってしまうわけだが……。

 

博多編と同じく、桃鉄の開発者である「さくまあきら」氏の証言を探ってみる。すると、元ネタは「茂木一まる香本家」の「茂木ビワゼリー」とのこと。

 

桃鉄長崎

 

数ある物件の中でも、このゼリーをみんなに食べてもらいたくて、しつこく臨時収入の確率を高くし続けたそう。これは行ってみなければ。

 

桃鉄長崎

 

ちゅるちゅるとぅるん。

 

贅沢にもビワがまるごとひとつ入っている。1個300円もするので、ひとくちで食べてしまうのはもったいないのだが、贅沢なのどごしが、たまらなくてまた、ちゅるちゅるとぅるん。

 

あの桃鉄の「びわゼリー屋」だよ!と言いたくて、お土産に買ったぶんまで、ちゅるちゅるとぅるん。おひとつ持ち帰って冷やしたらまた、ちゅるちゅるとぅるん。

 

気がつけばとぅるんと平らげてしまっていた。今の時代、インターネットでも買えるわけだが、長崎で食べることに意味があるのである。

 

桃鉄長崎

 

横浜で暮らしているぼくにとって、長崎ははじめて来た気がしない。神戸や函館もそうだが港町はどこも街の構成が似ているのだ。そのひとつが「中華街」の存在である。

 

桃鉄長崎

 

しかし、有名な「ちゃんぽん屋」が中華料理屋ばかりであることには驚いた。「四海楼」「宝来軒」「天天有」といった具合である。

 

ちゃんぽんは中華料理なのか? 聞いてみると、あくまで長崎の郷土料理ではあるのだが、安くて栄養たっぷりな賄い料理として中華街で生まれたそうだ。明治期に訪れていた中国人留学生や湾岸労働者のためにである。横浜でいうサンマーメンのようなものかもしれない。

 

桃鉄長崎

 

ぼくが訪れたのは「江山楼」。この店は、なんといってもスープが違う。

 

ミルクのようになめらかでクリーミィ。「濃厚」とは、ただ味が濃いことを指すのではない。むしろ、厚み。幾重にも重ねられた重奏的なハーモニーのことを指すのだ。あまりの調和に味の因数分解ができない。重層的にとろけあったダシ。絵の具ならドス黒くなるところだが、この完璧な白。

 

「完璧な調和」とは、このスープのようなことを指すのだ。

 

桃鉄長崎

 

「ちゃんぽん屋」を手に入れた!

 

桃鉄長崎

 

続いて、「皿うどん屋」に向かう。こちらも中華料理屋である。皿うどんといえば、パリパリ麺のあの食感!を思い浮かべた、あなたは驚く。

 

桃鉄長崎

 

皿うどんの元となった発想は「汁なしちゃんぽん」。出前用に汁がこぼれないようアレンジしたものであり、その名残を味わえるのが本場長崎なのだ。

 

桃鉄長崎

 

見よ、この堂々たるちゃんぽん麺を。ガツンとウマイ。長崎に来たならパリパリ麺だけでなく、元来の皿うどんも食べてみてはいかがだろうか。

 

「皿うどん屋」を手に入れた!

 

桃鉄長崎

 

長崎のカステラ屋といえば、元祖「福砂屋」。

 

長崎のカステラは底にあるザラメが特徴と言われる。そのザラリと甘い舌あたりは、カステラという金の鉱脈からダイアモンドを掘り当てたような喜びがある。ちなみに、さくま氏がオススメするカステラは、「松翁軒」のチョコラーテとのこと。

 

桃鉄長崎

 

「カステラ屋」を手に入れた!

 

桃鉄長崎

 

からすみ、それは日本三大珍味の中でも最も高価と言われる高級食材。長崎ではボラという魚の卵巣を塩漬けにして乾燥させている。安土桃山時代に中国から長崎に伝来したそう。

 

桃鉄長崎

 

しっぽく料理は、中国人が日本人やオランダ人をもてなすために作った料理。現在では和風化が進んでいるが、大皿に盛られたコース料理を円卓を囲んで味わうスタイルは中華そのもの。

 

桃鉄長崎

 

ちゃんぽんと皿うどん、カステラ、からすみ、しっぽく料理。鎖国下においても異文化を受け入れてきた長崎ならではの食文化である。とくに中華料理の影響たるや。そういった気づきを得られるのもまた桃鉄の魅力である。

 

桃鉄長崎

 

社長!これで長崎の物件はすべてわが社のものとなりましたぞ!

 

桃鉄長崎

 

ちなみに、ぼくが長崎の物件に新しく加えるとしたら「ミルクセーキ」。

 

セーキとは「shake」であり、ようはミルクシェイクである。牛乳に砂糖と卵黄とバニラを加えてシェイクしたものが多く、実に懐かしい味がする。

 

しかし、長崎のミルクセーキは一味違う。

 

桃鉄長崎

 

シャリシャリのフローズン。食べるミルクセーキなのである。上品な甘みがすっきりと心地よく、口の中が洗われるようでもある。食後にぜひ味わってみてほしい逸品だ。

 

桃鉄長崎

 

佐世保駅にも行ってみた。

 

「桃鉄3」で佐世保といえば「造船所」。日本の端っこに船をつくってる街があるんだ!サセボって名前もカッコいいなぁ!なんて子供心に憧れたものである。

 

桃鉄長崎

 

実際に訪れてみると、大人になってしまった心も、決して裏切らないカッコよさ。職員の方たちが自転車を使っているほど広大な敷地と巨大な造船ドック。いまだ現役である。

 

桃鉄長崎

桃鉄長崎

 

しかも、その光景が「SSKバイパス」から間近に見えるのだ。SSKとは地元の人ならみんな知ってる「佐世保船舶工業株式会社」の略。今となってはなかなか見られない絶景ではないだろうか。

 

しかし、2001年に発売された「桃鉄10」の佐世保駅には、「ヨーロッパ村」と「ハウスヨーロッパ」のしかない。1994年に発売された「桃鉄3」にはヨーロッパ村とハウスヨーロッパに加えて「造船所」や「炭鉱」という物件もあった。これは時代というものだ。

 

桃鉄長崎

 

ヨーロッパ村は「オランダ村」。ハウスヨーロッパは「ハウステンボス」のことだと想像がつく。どちらも高額物件にしては利益率も低く、終盤までスルーされがちな物件である。

かつては経営破綻したハウステンボスだが、現在では再建を果たしている。TDLやUSJと比較するのは酷だが、夜景だけは一見の価値がある。

 

桃鉄長崎

桃鉄長崎

桃鉄長崎

 

ハウステンボスより古くからあるオランダ村も経営破綻している。その後、マネーの虎で名を馳せた「小林敬」氏によって再建が図られたが、これまた半年で破産。以後、敷地の一部を市役所としながら再々建が試みられ、2016年4月「ポートホールン長崎」がオープンした。

 

桃鉄長崎

桃鉄長崎

桃鉄長崎

 

ちなみに「桃鉄11」以降は、この「ヨーロッパ村」つまりオランダ村の物件も消えていた。実に正確に時代を反映しているのもまた桃鉄らしさ。

 

まもなく発売される新作「桃太郎電鉄2017 たちあがれ日本!!」では、佐世保の物件はどう変わっているだろう。それを想像するのもまた楽しみである。

 

 

次の目的地は「宮崎」です!

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この記事を書いた人

志賀 章人

志賀 章人  

「え?」が「お!」になるのがコピーです。旅ライターである前に、コピーライターとして核を書くことで、言葉にならない想いを言葉にすること。旅を企画から考えて「メッセージのある旅」をすることを目指しています。かつては、京都→香川→大阪→横浜で生まれ育ち、大学時代にバックパッカーでユーラシア大陸を横断。Webサイト「TRAVERING」を立ち上げ「留年バックパッカー」「手ぶらでインド」「オガシェアラ!」など発信中。「未知の細道(NEXCO東日本)」「Travelers Box」「未来住まい方会議byYADOKARI」など連載多数。そのほかシェアハウス歴10年、過去に観た映画1000本、アニメ200作品以上。

ありきたりじゃない旅Guide

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