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マニアな世界に体当たり in 北海道 vol.2

北海道にいながら「中東」への旅体験ができるお店を訪ねてみた。

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この連載は... 北海道で生まれ育った生粋の「道産子」であるライター・テツヤマモトが、知られざる北海道のマニアックな世界に突入していきます。え?北海道ってこんなところだったの?という驚きと、こいつバカだな~という笑いをお届け。マニアックな世界を巡る中で、自分を磨いていこうと挑戦し続ける物語です。

アルギーラカフェ

北海道在住ライターのテツヤマモトです。

僕は北海道生まれで北海道育ち、北海道以外の場所に住んだ経験もなければ、海外旅行の経験もほとんどありません。そんな箱入り道産子である僕ですが、今回北海道に、日本にいながら「中東」を旅した気分になれるお店があるという情報を耳にしました。

日本では、欧米の文化や周辺アジア国の文化は既に浸透し始めていますが、中東の文化はまだまだ知らない方が多いのではないかと思います。言わば、中東文化というのは我々日本人にとって、ものすごくマニアックな分野なのです。確かに、僕も中東ときいてもパッと思い浮かんだのはランプの魔人や砂漠や石油王くらいなものです。

今回は全くの未経験者である僕が、中東文化を体験できるお店に突入しています!

アルギーラカフェ

さて、やってきたのは札幌市大通にあります雑居ビル。狸小路やさっぽろテレビ塔といった観光地が目の前にあるにも関わらず、ローカルな雰囲気が立ち込めています。中東というよりは昔ながらの渋い飲み屋が立ち並んでいて、昭和の香りがしますね。ネクタイを頭に巻いているサラリーマン風の男性がいつ出てきても不思議ではありません。

こちらの建物の一番奥に店を構えるのが「アルギーラ・カフェ」です。

アルギーラカフェ

なんでもこのお店では、水パイプや中東地域の飲み物・お酒など、日本では大変珍しい文化に触れられるのだとか。店の前に、世界中の写真が展示されていたり、甘い香りが漂ってきたりと既に異国の雰囲気を感じられます。

誘われるように扉を開けると、店内は日本だと思えないような光景が広がっていました。薄暗いライトに照らされた、カラフルなボトルや布が目に入ります。聞こえてくるのは、流行りのJ-POPではなく、アラビア語のラジオ放送です。店主の「いらっしゃいませ…」という渋い声がわくわくを高まらせてくれます。

アルギーラカフェ

既にお客さんが何名かいらっしゃっていて、静かに自分一人の時を過ごしています。僕自身、中東に旅をした経験はありませんし、こういったお店を訪れるのも初体験。もちろん日本だということは理解していますが、異国の知らないお店に迷い込んだようで、心地よく鼓動が高鳴ります。

 

本格チャイ「チャイ&ラム」をいただきました

お店はワンオーダー制ということで、まずはチャイのお酒「チャイ&ラム」をいただきます。チャイはインド風の甘く煮出したミルクティーのようなものですね。他にも「アラビックコーヒー」や「アラブビール」など、目にしたことのないお酒が多々ありましたが、チャイのお酒を口にしたことがなかったので気になってオーダー。ソフトドリンクも取り揃えられていますよ。

アルギーラカフェ

チャイはとっても甘くて落ち着く風味。居酒屋でよく口にするカルーアミルクをもう少し甘くしたイメージでしょうか。本格的なスパイスが使われているようで、アルコールの力も借りて、体がポカポカとしてきました。少しアルコールが感じられにくいので、お酒が苦手な僕でもグビグビと飲んでしまい、すぐに気持ちよくなってしまいます。

 

水パイプレモンミントを注文!

アルギーラ・カフェは、日本ではなかなかお目にかかれない「水パイプ」を楽しめるお店です。水パイプというのはシーシャとも呼ばれる中東風のタバコですね。専用器具を使い、水を通して喫煙します。長くて太い管を使うのですが、手に取るとなんだか悪いことをしている気分になるのは僕だけでしょうか。

アルギーラカフェ

中東地域は宗教的にお酒を飲むことがあまりありません。だからこそ、日本でいう「飲みにいこう」が「水パイプ吸おう」と同じような意味合いを持つわけです。1つの器具に数本の管を取り付けることができるので、喫茶店で水パイプを囲んで団欒するのが中東の日常風景であるみたいですね。

アルギーラ・カフェでは日本人の嗜好に合わせて、たくさんの種類のフレーバーが用意されています。「アップル」「キウイ」「ザクロ」…。どれもおいしそうです。今回は中東でも人気だというミント風味の「レモンミント」を選びました。

アルギーラカフェ

 

水パイプを吸ってみた!

タバコに点火して管をセッティング状態で、店主が器具を席まで運んできてくれます。筆者は水パイプはもちろん、一般的なタバコも吸ったことがない非喫煙者です。素直に打ち明けると、丁寧に楽しみ方をレクチャーしていただきました。

水パイプは1回分を点火すると、1時間以上、喫煙を楽しむことができるそうです。水に通してから煙を吸うということで、ニコチンやタールといったタバコの成分を抑えられる…とも言われていますが、1度に何回も吸うこともあり、初心者は具合が悪くなることもあるそうで注意が必要です。

さて、それでは非喫煙者の筆者、恐る恐る煙を吸ってみます。これまでとっても良い子として生きてきたので人生初タバコになります。

アルギーラカフェ

息を吸い込むたびにゴボゴボと音が鳴ります。「あ、今煙を吸っているんだな」と感覚的に理解できますね。あまり深く吸い込むと、むせてしまうので初心者は浅めに吸い込みましょう(僕はこのあと調子に乗って深く吸い込んで咳が止まらなくなりました)。

煙を吸い込んだら、鼻からでも口からでも、好きなように吐き出していきます。

アルギーラカフェ

上手に吐けました。水蒸気に近いので煙は薄めです。

息を吐きだすと、甘いフレーバーが口いっぱいに広がります。レモンミントの爽やかな風味が良い感じ。煙を吐いたあとも、しばらく口の中に風味が残っているのでなんだか心地良いです。なるほど、これなら非喫煙者でも抵抗なく喫煙を楽しむことができそうです。

「あー、もう1回吸っちゃおうかな」。こうして1時間ほど、水パイプ片手にのんびりと過ごします。非喫煙者ながらに、タバコの魅力がなんとなく理解できたような気がしました。

 

店主の國田さんと旅のお話

こうして水パイプとチャイのお酒を片手に、優雅な時間を過ごします。アルコールと煙の香りでとても気持ちよくなってきました。なんだか本当に中東に来たみたいです。

ふと目線を下に向けると、机には大量の外国紙幣が。

アルギーラカフェ

今回取材に対応してくれた店主の國田さんは世界80カ国を旅した経験を持つバックパッカー。旅をする中で出会った水パイプに惹かれ、日本にその文化を広めようと店を始めたそうです。ただ単に水パイプを提供するだけではなく、現地のスタイルを反映させた店舗づくりを目指しているようで、店内に流れるアラビア語のラジオや書物、現地のインテリアを飾ることにもこだわりが。淡々と落ち着いた接客スタイルも、客に媚びないアラブ人の性格が乗り移っているようです。

僕は海外1人旅にちょっとした憧れを持っておりまして…。旅の大先輩である國田さんに「旅をする上で何かアドバイスはありますか?」と尋ねました。すると、以下のように答えて頂きました。

アルギーラカフェ

「そうですね。強いて言うなら、電子端末類は何も持っていかない方がいいです。」

な、なんと!

電子端末といったら…スマホ、PC、タブレットとかですよね。それ持っていかないと旅先でものすごく困っちゃいそうですよ。いったい、どうするんですか!

「いやいや、困るのがですから。」

旅の中での「困る」経験が自分に大きな気づきを与える…とのこと。確かに端末類を持っていくと、便利で困ることが少なくなりそう。現地の人に何かを尋ねたりすることも、ほとんど無いでしょう。人間の動物的な本能は、本当に困り果ててどうしようもないときに目覚めるもの。そのときの自分の行動が人生に大きな影響を与えるかもしれませんね。

 

今回、アルギーラ・カフェで中東を疑似体験し、店主から旅の話を伺う中で、中東地域への興味が膨らんでいきました。日本ではマニアックなお店でも、中東地域ではどこにでもあるローカルなお店。正真正銘の中東の喫茶店はどんな雰囲気なんだろう。どんな飲み物があって、どんな水パイプがあって、どんな店主がいるんだろう。

いきなり航空チケットを取って異国に飛び込むのはなかなかハードルが高いもの。まずは身近な「異国」に飛び込んで想像を膨らませてみるのも良いのではないでしょうか。

 

取材協力:アルギーラ・カフェ

関連ランキング:喫茶店 | 豊水すすきの駅狸小路駅西4丁目駅

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この記事を書いた人

テツヤマモト

テツヤマモト  

23歳、フリーライター。北海道稚内市出身。小学生5年生からブログを書き始め、大学3年生の時にライターとして学生起業。50件以上の個人メディアでのPRの執筆、10件以上の記事をWEBメディアに寄稿。大学卒業後、出版社に就職。雑誌やムック本の企画、取材、執筆、編集作業に携わる。その後、半年間の勤務を経て、フリーライターとして独立。現在、個人メディア「面白ハンター」を運営しながら、札幌市を中心にローカル地域を放浪中。おもしろ記事やローカル情報記事を中心に、積極的にライター活動を行う。

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