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竹生島探訪記 vol.2

宝厳寺・竹生島神社、厳島神社、江島神社の日本三大弁才天に一度に会えるお得なお祭り

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この連載は... 島国日本は7000近くの島々からなるが、古来より「神の住む島」として知られているのが「竹生島」。そんな琵琶湖に浮かぶ、人ひとり住んでいない無人島で、毎年「竹生島まつり」が行われる。知る人ぞ知る(知る人しか知らない!?)竹生島のワンダーラストをお届けします。

竹生島

さて、連載第二回ということで早速だが、まずは竹生島まつりの参加方法について説明したい。

竹生島まつりは、例年、6月10日より15日まで開催されているが、10日の弁才天祭および14日の龍神祭参加には事前申し込みが必須である。参加したい人は直接神社に電話すれば、御祈願申込用紙をはじめとする案内一式を郵送してくれる。申込は例年5月下旬あたりまで受け付けているが、人数に限りがあるのでなるべく早めに申し込んでおいたほうがよいだろう。

祈願料は5,000円~。「商売繁盛」「心願成就」などの願い事の中から最も叶えたいものを選んで申し込むことができる。祈願料振込後には改めて、「竹生島神社参拝特別利用権引換証」「拝観券」「お直会(なおらい)券」が送られてくるが、まず島へ渡航する際に港窓口で「竹生島神社参拝特別利用権引換証」を提示すると、クルーズ船の乗船料が割引される。船は今津港または長浜港から出港しており、料金はそれぞれ大人往復2,590円と3,070円。引換証提示で300円の割引となる。

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竹生島へと近づくにつれてテンションマックスに

竹生島へと近づくにつれてテンションマックスに

乗船時間は約30分。船上での時間をのんびりと楽しむのもなかなかいいもの

乗船時間は約30分。船上での時間をのんびりと楽しむのもなかなかいいもの

続く「拝観券」は神社敷地内に足を踏み入れる際に必要なチケット。通常は竹生島に到着した時点で港の券売機で購入することになるのだが、大人400円、子ども300円に設定されている。

そして最後の「お直会券」は、祭事終了後に配布されるお弁当の引換券である。「直会」とはあまり耳慣れない言葉かもしれないが、簡単に説明すると、神社における神事の最後に、神事に参加したみんなでお供え物のお神酒や食事をいただく行事だ。神様の御霊のこもった“おさがり”をいただくことで、神に近づき、身体を清めることができるといわれているので、お弁当と一緒に用意されるお神酒も遠慮することなくどんどんいただきたい。

もちろん、これは他の神社でも同じこと。御祈祷後にお神酒をすすめられたときなど、ありがたく頂戴することで神との距離がぐっと縮まる。ただし、お酒が苦手という人は無理は禁物。気持ちだけありがたくいただくのでも十分なのだ。

さて、続いては実際のお祭りをレポート。

まずは10日に開催される「三社弁才天祭」から。このお祭りは、日本三大弁才天が集結するだけあって、神様の御徳を授かりに日本各地からさまざまな職種の人が参加している。なぜ参加者の職業や移住地域がわかるかというと、午前中に祭典がスタートしてまもなく始まる玉串奉奠(=玉串に自分の心を載せて神様に捧げる儀式)にて、この儀式への参加を申し込んだ人の現住所(都道府県まで)、会社名、名前などが読み上げられるからである。

聞いていると、わたしと同じ東京都からの出席者や同じ業界と思しき人もちらほらで勝手に親しみを感じて、呼ばれた人の顔を盗み見てはほくそえんでしまう。

弁天様に奉納する舞によってあたりが神聖な空気に包まれていく

そうこうするうちいよいよ弁天様への舞楽奉納が始まるのだが、快晴のもとゆえ踊り手の鮮やかな衣装はまぶしく、雅楽の音色はどこまでも天高く響き、あっという間に島全体がより神聖な空気に満ちていく。

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この日、披露される舞楽は還城楽(げんじょうらく)というもので、踊り手は両手にそれぞれバチと白ヘビを持っているのだが、実は金運を呼んでくれる白ヘビは弁天様が祀られる神社には欠かせない存在。竹生島神社や宝厳寺の土産物売り場にも、いくつもの白ヘビモチーフのグッズが並んでいるのだ。

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竹生島神社境内にも白ヘビが祀られている

竹生島神社境内にも白ヘビが祀られている

参加者同士が気軽に会話できる直会は和気あいあいとした雰囲気

舞楽奉納が終わると、次はお待ちかねの直会である。参加者は本殿から少し離れた常行殿へと移動し、畳敷きの大部屋で用意されたお弁当をいただくことに。

昼食の席には神様からのおさがりであるお神酒も用意されており、何杯でも自由に飲めるのがうれしい。隣り合った人らはみんな「どこから来たんですか?」「去年も参加しました?」なんて気軽に声をかけあっていて、なんだか親戚の集まりのよう。

そこでわたしも向かいの席にひとりで座る女性に、「おつぎしましょうか?」とお酒をすすめたところ、「ありがとうございます」と会話がスタート。10年以上前からこの祭りに参加しているというその女性いわく、「5年前まではこんなに参加者はいなかったんだけどね。去年久しぶりに参加したらすごく人が多くなっててびっくりしました」とのこと。

とはいえ、今でも「島が人で溢れかえる」なんてことはなく、ほどよい人数でしっぽりと執り行っているところがこの祭りのいいところでもあると思う。

食事が澄むと、今度は本殿にて三社弁才天祭の特別御祈念がスタート。午前中に渡された番号札順に5~10人ずつ祈祷を受けさせていただいて祭典が終了となるのだが、番号によっては呼ばれるまでたっぷりと時間があるため、先に島内を見学してまわるのもまたよしである。

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特別御祈念後には、お札と神様のおさがりである箸をもらえる。また、神社敷地内では金宝富貴を願う人のために福小判(有料)なども入手できる

Vol.1「古来より神の暮らす無人島には、神社と寺と2、3軒の土産屋があるのみ。従業員も船通い」で紹介した国宝や重要文化財の見学はもちろん、ぜひトライすることをおすすめしたいのは、琵琶湖に面した龍神拝所での土器(かわらけ)投げだ。

「土器投げ」とは、土に戻る素材で作られた素焼きの土器に願いを書いて投げる遊びである。竹生島では1セット2枚組の土器(300円)が用意されており、1枚目に名前、2枚目に願い事を書いて、拝殿から龍神拝所に建つ鳥居に向かって1枚ずつ投げるのだが、このとき土器が鳥居をくぐれば願い事が成就すると言われているので、竹生島を訪れることがあればぜひ一度はチャレンジしてみては?

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鳥居までは結構距離があるが、絶対にくぐらせようと気負いすぎることなく遊び感覚で気楽にやってみるのがいい

鳥居までは結構距離があるが、絶対にくぐらせようと気負いすぎることなく遊び感覚で気楽にやってみるのがいい

 

Vol.3に続く。

 

◆竹生島神社
http://www.chikubusima.or.jp/

◆竹生島・宝厳寺
http://www.chikubushima.jp/

今月の旅のMAP

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この記事を書いた人

松本 玲子

松本 玲子  

文筆家、音楽家、ナレーター。書き手としては幅広いジャンルを手掛けるが、父=浄土真宗本願寺派、母=浄土真宗大谷派の寺出身なこともあり、幼い頃から精神世界への興味が強く、旅系媒体では特に神社仏閣や秘境記事を好んで書く。

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