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竹生島探訪記 vol.1

古来より神の暮らす無人島には、神社と寺と2、3軒の土産屋があるのみ。従業員も船通い

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この連載は... 島国日本は7000近くの島々からなるが、古来より「神の住む島」として知られているのが「竹生島」。そんな琵琶湖に浮かぶ、人ひとり住んでいない無人島で、毎年「竹生島まつり」が行われる。知る人ぞ知る(知る人しか知らない!?)竹生島のワンダーラストをお届けします。

竹生島

島国日本には、北海道、本州、四国、九州、沖縄以外にも無数の島が存在する。総務省統計局の「日本統計年鑑」によると、5島を除いた離島の数はなんと6,847にものぼり、温泉を楽しめる火山島から透明な海で遊ぶ熱帯魚を間近に観賞できる島まで、実に個性もさまざまだ。

島の大きさもまちまち。中には、半日足らずでぐるりと全周できるものもあるが、コンパクトなサイズでありながら見どころはぎゅっと詰まっていることもしばしば。琵琶湖北部に浮かぶ無人島、竹生島(ちくぶしま)などまさしくその代表格である。

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なんせ島の面積の大半を占めるのは、西国三十三か所観音霊場第三十番札所である宝厳寺と都久夫須麻神社(つくぶすまじんじゃ=竹生島神社)。神社の本殿と寺の唐門は国宝に指定されている他、数点の重要文化財も含め、ゆっくりと時間をかけて鑑賞するにふさわしい建築ぞろいなのだ。

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港から神社へと続く道には数店の土産物店が建っているが、寺社関係者および店舗従業員はすべて島外から通っており人っ子一人住んでいない。

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竹生島にしか売っていない珍しいお土産も販売されている

竹生島にしか売っていない珍しいお土産も販売されている

古来より信仰の対象とされた島

しかし、人間以外の住人はいる。というのも実はこの島、古来より「神の住む島」として知られているのだ。島名の由来は「斎く(いつく)島」。「斎く」とは大切にまつることで、「(神を)斎く島」と呼んでいたものがやがて「つくぶすま」「竹生島」と変遷を遂げたと言われている。

もちろん、呼び名は変われど島が信仰の対象であることに変わりはない。今も変わらず、なんとしても成就させたい想いを胸にこの島を訪れる人は多い。しかし、いわゆるパワースポットと呼ばれる土地にはつきものだが、「島に呼ばれている人しかたどり着けない」「急に悪天候になって船が出港しなかった」なんて逸話もなきにしもあらず。とはいえ、そんなエピソードを聴くとますます、すぐにでも来島したい想いが募ってしまう! という人は多いはず。

でも、せっかく来島するなら、よりこの島の魅力を味わえる日程でスケジュールを組むのがおすすめ。それはいつかというと、毎年6月10日から15日まで開催されている「竹生島まつり」の期間である。

日本三大弁才天が一堂に集結するお祭り

竹生島では例年この期間に、いくつかの祭典が開催される。

筆頭となるのは、6月10日の「三社弁才天祭」。日本三大弁才天がこの島に集結するというなんともありがたいお祭りである。どの神社の弁才天が日本三大弁才天に名を連ねているかというと、まずは宝厳寺・竹生島神社、そして広島県の厳島神社、神奈川県の江島神社の三社だ。つまり、この日に参拝すると、一度に三社を訪れたのと同じ御徳を授かることができるのである。

竹生島神社境内に厳島神社と江島神社の鳥居も建つ

竹生島神社境内に厳島神社と江島神社の鳥居も建つ

宝厳寺の弁才天様

宝厳寺の弁才天様

弁才天といえば、言わずと知れた芸能の神様。音楽や美術、映像関係などにまつわる才能を開花させたい人にとってはぜひとも味方につけたい神であろう。また、学問の神、財宝の神などとしても知られているため、あらゆる職種の人にとって力になってくれるに違いない。

また、日をあけて6月14日には、竹生島の御祭神の一柱である龍神様に鏡餅や玉子を奉納して幸せと金宝富貴を祈念する「龍神祭」、龍神様に感謝すると同時に琵琶湖の清浄と鎮魂を祈願して湖に稚魚を放つ「放生会」、竹生島神社参拝の折、琵琶を奏上した平経正公を偲ぶ「平経正祭」が執り行われる。

さらに翌15日には、年一回の最大の祭りとして例祭が開催されるが、上記3日間の祭り開催時に限っては、事前に参加申し込みした人以外、神社敷地内には立ち入ることができないのでスペシャル感もひとしおだ。

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というわけで、続くvol.2では、竹生島への渡航方法やお祭りの参加手順、現地での様子などをお伝えしていこう。

◆竹生島神社
http://www.chikubusima.or.jp/

◆竹生島・宝厳寺
http://www.chikubushima.jp/

今月の旅のMAP

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この記事を書いた人

松本 玲子

松本 玲子  

文筆家、音楽家、ナレーター。書き手としては幅広いジャンルを手掛けるが、父=浄土真宗本願寺派、母=浄土真宗大谷派の寺出身なこともあり、幼い頃から精神世界への興味が強く、旅系媒体では特に神社仏閣や秘境記事を好んで書く。

ありきたりじゃない旅Guide

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